退職と解雇は、いずれも「労働契約の終了」を意味します。
一般には、この労働契約の終了を使用者側から申し出る場合を「解雇」といい、「解雇」以外の
労働契約の終了（労働者が転職を希望したり、定年に達するなど）を「退職」といいます。
そして、退職として定めることができるものは、次の通り。
① 自己都合退職
② 定年
③ 期間を定める労働契約の期間満了
④ 労働者の死亡
⑤ 休職期問の満了
⑥ 社員の行方不明
自己都合退職とは、社員の申し出による労働契約の終了をいいます。自己都合退職に関しては、「労働基準法」では、別段の定めがありませんので、民法の一般原則が適用され、期間を定める労働契約を除いて、社員は、いつでも自由に退職を申し出ることができます。退職に際して「会社の許可を得なければならない」と定めた場合、労働者の解約の自由を制約する結果となることから、法令上とくに許されたものでない限り、その効力は認められません。意外と簡単にやめられるのですね。現実にはうまくいきませんが。