「高度プロフェッショナル制度」とは何か

有珠善光寺(北海道)
有珠善光寺(北海道)

平成31年4月1日施行の労働基準法の改正によって新設されたのが「高度プロフェッショナル制度」です。

職務の範囲が明確で一定の年収を有する労働者が、高度の専門的知識を必要とするなどの一定の業務に従事する場合に、労働基準法における労働時間、休憩、休日、深夜の割増賃金の規定を適用除外とするものです。

深夜の割増賃金の規定まで適用除外とされる点が最大の特徴。

対象労働者は希望する者のみ。

主たる採用条件は次の通りです。

①事業場に「労使委員会」を設置する。

②年間104日の休日を確実に取得させること、一定の健康確保措置を講じること、本人

 の同意を得ること等を、労使委員会の委員の5分の4以上の多数で決議すること。

③使用者が、当該決議を労働基準監督署に届出する。

④対象労働者は高所得者のみ。具体額は厚生労働省令で、「1,075万円」以上と規定。

⑤対象業務は高度専門職のみ。例)金融商品の開発業務、コンサルタントの業務、研究開発業務などです。

⑥対象労働者は希望する者のみ。

深夜の割増賃金の規定まで適用除外とされる点が最も大きな特徴ですが、中小企業ではちょっとないでしょうね。しかも給与が1,075万円ですから、

中小企業ではなかなか実際に活用されるケースは少ないと考えられます。